プラスチック専門用語集

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な行

ナイロン

ポリアミド合成繊維の種類です。種類としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロンMXD6などがあり、これらの数字は、合成原料の炭素原子の数に由来します。

ナイロン11

ナイロン11はウンデカンラクタムを開環重縮合したポリアミドで略号はPA11です。融点187℃、ガラス遷移点37℃、比重1.04である。ナイロン6及び66に比べて融点(187℃)、吸水性が低く、耐寒衝撃性に優れています。

ナイロン12

ナイロン12はラウリルラクタムを開環重縮合したポリアミドで略号はPA12です。融点176℃、ガラス遷移点50℃、比重1.02で、ナイロン6及び66に比べて融点、吸水性が低く、耐寒衝撃性に優れています。ポリアミドの中では最も低密度です。

ナイロン6

ナイロン6はカプロラクタムを開環重縮合したポリアミドで略号はPA6です。融点225℃、ガラス遷移点48℃、比重1.14です。

熱伝導率

物質内で熱が伝わる速度を示す熱的特性値の一つで、単位時間、単位厚さ、単位温度あたりの熱量で表し、主にkcal/mhr℃が用いられています。測定法には JIS A 1412 (平板比較法)、JIS A 1414 (平板直接法) があります。熱伝導率は、温度、圧力によって変化します。

ナフサ

原油からガソリンや灯油などの石油製品を作ることを石油の精製(せいせい)といいます。原油を蒸留(じょうりゅう)すると、最初に出てくるものがナフサです。このナフサをさらに精製してガソリンを作ります。そのため、ナフサのことを粗製(そせい)ガソリンともいいます。ナフサはプラスチック、化学繊維(かがくせんい)、合成洗剤(ごうせいせんざい)などの原料として使われます。

難燃

ライターなどで火をつけた時、火(炎)の中では燃えるが火を放すとすぐ火が消える特性ももつこと。
自己消化性(自消性)

難燃剤

多くのプラスチックは有機化合物のため、燃えやすいので、難燃性を高めるために難燃剤(ハロゲン化合物と酸化アンチモンの併用など)を添加しています。塩化ビニル樹脂(PVC)など分子中に56%の塩素を含んでいるため、火が着いても自己消化性があります。しかし有害な塩酸ガスを多く含んだ煙が出てしまうためフェロセン(ジシクロペンタジェニル鉄)や酸化モリブデンなどを添加して発煙を防止しています。

熱可塑性エラストマー(TPE)

ゴムとプラスチックの両方の特性を有し、プラスチックと同じ成形加工性を有し、しかもゴム状弾性を具備した高分子材料をいいます。プラスチックと同じく再利用もでき、加硫ゴムに類似した特性をもっています。常温では加硫ゴムと同じ性質を示し、高温では可塑化されて一般の射出成形機で成形ができます。代表的な熱可塑性エラストマーとして 1、スチレンブタジエン系(TPS) 2、オレフィン系(TPO) 3、ポリエステル系(TPEE) 4、ポリウレタン系(TPU) の4大TPEと呼ばれるものや 5、塩化ビニル系(TPVC) 6、ポリアミド系(TPEA) 7、フッ素ゴム系 などがあります。

熱可塑性樹脂

加熱すると、軟化して加工できるようになり、冷やすと固化する樹脂をいいます。熱可塑性樹脂は線状構造であるため、加熱すると軟化し、冷却すると固化し、これをくりかえすことができます。熱硬化性とちがい不良成形品の再利用化ができます。

熱硬化性

加熱すると硬化し、温度を下げても元の状態に戻らない非可逆的変化の性質。プラスチックなどの示す性質の一。

熱硬化性樹脂

加熱すると、軟化して加工できるようになるが、そのまま加熱を続けると、化学反応を起こして硬化する樹脂をいいます。熱硬化性樹脂は比較的低分子の物質が加熱により高分子量の3次元架橋構造(網状構造)となるもので、一度硬化したあとは加熱しても再び軟化することができません。

熱成型

シートを加熱して軟化させ、軟らかい間に形をととのえ冷却して成形品を作ることをいいます。最もよく使用される方法は熱可塑性樹脂を使用した、真空成形や圧空成形(圧縮空気圧成形)なとがあります。

熱変形温度(荷重たわみ温度)

樹脂を一定の荷重下に一定速度で温度の上昇をさせたときに所定の変形を示す温度。現在は間違った解釈が行われ易いため、荷重たわみ温度に改められました。